諸君、私はスーパーマンが好きだ。以下略。
というわけで一時期狂ったようにスーパーマン関連のシリーズを探し、たどり着いたのがADVENTURES OF SUPERMANシリーズです。
スーパーマンの日常にスポットが当てられたミニストーリー詰め合わせのようなこのシリーズ。
「こんなスーパーマンが見たかった!」「そうそうスーパーマンってこんな人なんだよな〜尊い」というのががっつりまとまっていてスーパーマン好きにはたまらないんじゃないかと思います。
この記事では私の中で印象深かった話のissueナンバーを備忘録がわりにメモしてます。すぐ忘れちゃうんで(痴呆)
以前にツイッターで呟いたものをほとんどまるごと引っ張ってきて、簡単なあらすじを添えているので、うっかりオチまでネタバレしてるのもあります。
そういうのはちょっと…という場合はここでUターンしてください。
全然平気!という方だけ続きからどうぞ
小さなタイトルの番号がシングル該当issue。タイトルは全部Adventures of supermanです。
大きなタイトルに貼っているリンクは該当issueが収録されているというTPBです。
Adventures of superman Vol. 1
Issue#12 SAVIOR (1話完結)
助けを呼ぶ声に応えすぐに駆けつける鋼鉄の男。
どんな強敵にも立ち向かう最強の男。
誰もがその存在を知っている男。
誰にも手を差し伸べる男。
それがスーパーマン。
そんな彼を唯一、ひとりの息子として気遣う女性がいる。スーパーマン、本名クラークケントの育ての親、マーサケントだ。
息子に穏やかな時間を与えてやりたい…カンザスの実家に引き止めてゆっくりさせてやりたい…でもそれはあの子を求める人々の声がある限り無理なのだ。
そんな風に半ば諦観しつつも、息子の事を想い続けるマーサ。
マーサの息子、クラークは誰からも求められ、誰よりも強い。しかし心が弱る瞬間もある。そんな彼が心身を癒しに戻るのはマーサのいる我が家なのだ。
マーサとクラーク。二人の親子関係が、短くも丁寧に描かれたのがこのSAVIORだ。
鋼鉄の男の母親として描かれるマーサは多くの場合、息子のスーパーマンとしての活躍を心の底から喜んで、夫であるジョンと一緒に息子の活躍記事をスクラップブックにまとめていたり、あるいは誰もが「スーパーマン」として頼りにする男を「クラーク」という一個人として認め、心身が弱った彼を支える役割に回ることが多い。
この話のマーサはそのどれにも当てはまるけれど、少しの弱気を見せるところが、ちょっと珍しい。けれどそれが本当にひとりの母親らしく、とてもリアリティがある。
息子を想い夜空を見上げるマーサに、戸惑いがちな声が掛けられる。振り向くと…
「ごはん…残ってるかなぁって思って…んと…僕とクリプトのぶん……」
「さあ中に入りなさい」
「ありがとうママ!ママは命の恩人だよ!」
#13、14 INFANT IN ARMS(全2話)
地球に不時着し、崩壊した宇宙船の中からスーパーマンの手で救い出されたのは1人の赤子だった。彼女はある星から亡命した唯一のプリンセスだという。
自分と似た境遇の彼女を守ろうとするスーパーマンだが、彼女の命を狙う敵はしつこく追ってくる…。
クリプトン星の崩壊から唯一逃されたスーパーマンの生い立ちを、亡命のプリンセスを通して思い起こさせる一作…
なんだけどまあ普通に赤子を抱くスプスが聖母っていう話。昔、マーサママに歌ってもらったというお歌を聞かせてあげたりと完全に聖母。スプスマイエンジェルの人はぜひ読んで
赤子チャレンジ試行錯誤スプス「あ!あ!ちょっとま…ね!ほら泣きやんで!ほーーら!これでどう?楽しいでしょ?だめ?えー…じゃあこれはどう?(ふよふよ〜」
赤子「(ギャン泣き)」
かわいいの化身
墜落した宇宙船に撃ち込まれるミサイルを、素手と巨乳で受け止めるスプスはやばいくらいカッコいいのに
その宇宙船から救い出した赤子に対してはまさしく聖母(巨乳)(美人)っていう。
ほんとわけがわからないギャップが楽しめます
Adventures of superman Vol. 2
#19、20 SAVED!(全2話)
建物から飛び降りた男は、あわやというところでスーパーマンに命を救われた。
男を安全に地面に下ろすと、スーパーマンは諭すように言う。
「誰か相談出来る人を見つけるんだ。そうじゃないと、次はこんなに幸運だとは限らないぞ」
スーパーマンに優しい言葉をかけられた男は、彼のいう通り、今日の出来事を“みんな”に伝えるのだった…。
また別の日、同じ男が橋の上から身を投げる。
再び男を救ったスーパーマンは、彼の“家”を訪問し、家族と直接話をすることにした。
しかしそこにいたのは、スーパーマンによる救いを信じ、スーパーマンを神のごとく崇める“スーパーマン教会”の狂信者たちだった。
そして彼らにとっては神聖だが、スーパーマンにとっては恐ろしい計画が進行していることを知る…。
それはスーパーマンの名の下に行われる、集団飛び降りだった。
正直一番好きな話かもしれない…。
実際にスーパーマンのような存在がいれば、現実的に生まれそうな宗教団体。
面白いのが、彼らはネットを通じて集まった若いコミュニティだという点。
しかも発端となったのは、とある無垢なスーパーマンファンの、純粋なブログからであり、暴走を始めたのはそれに群がった人々という。妙にリアル。
スプスがまともに会話しようとしても、教会の一員には一切話が通じない。すごい
「私はたまたま彼の飛び降りの現場に居合わせただけです」
「貴方は我々の救いとして常にそこに在る!」
「ベストは尽くしますが、私もしょせん、ただの一個人でしかありません」
「あなたはスーパーマンだ!!」「讃えよ!」
その後、スーパーマンも努力はしたが、集団飛び降りで集まる人々を止めることはできなかった。
飛び降りの準備を終えて時を待つ人々のもとへ、スーパーマンは駆け付け、最後の説得を試みる。
「私はスーパー…マンだ。神ではない。過ちを犯したこともあるし、これからもそうだ。だからこんなことは…」
懸命に説得するも…
「救ってくれー!」
早まった一名を咄嗟に救ったスーパーマン。
しかしその行動が、ますます信者を盲信と狂気に染めていく
さて、彼らを止めるためにスーパーマンのとった行動は…?
#28 DEAR SUPERMAN (1話完結)
「しんあいなるスーパーマンさま。この手紙があなたにとどきますように。
グーグルにきいたら、あなたはサンタクロースみたいにほっきょくにすんでるっていうんです。
でもそれだとゆうびんやさんが手紙をとどけてくれないかもってママがいうんです。
だから、デイリープラネットのあなたのお友だちのクラークケントさんにだしたらいいっていってました。
わたしはあなたの大ファンです」
拙い文字で書かれたこんな手紙の語りから始まる物語。
メトロポリスの児童ホスピタルに入院する1人の少女が、スーパーマンへの想いをまっすぐな文章で綴っています。
子供の視点からなので、その語りは簡潔で純粋でわかりみしかない。
「私はワンダーウーマンを一番好きになるべきだってみんな言うの。私が女の子だから。
でも私はスーパーマンが一番好き。あなたはたくさんのすごい力があって、辛い時も、絶対に諦めない。
あなたはしたいことを何でもできるけど、それが人を助けること。だから私はあなたが一番好き」
スーパーマンのように勇気を持ち、諦めずに治療を受ける。
そう結ばれたその手紙に応えて、スーパーマンは彼女の元を訪れた。
「強さと勇気を持ち、困難に挫けず立ち向かう。彼女の名はコニー。僕のヒーローだ」
そう言って、スーパーマンは自分のシンボルとケープを贈る。
「さて、みんな知ってるように、スーパーヒーローになる為の3つのルールがある。
ルールその1.コスチュームを着る。ケープがあるとベターだね。これはOK。
ルールその2.コードネーム。コニー・カレジャスなんてどう?
ルールその3.空を飛び、冒険に出る準備。
さあ、準備はいいかい?」
#29、30 IN CARE OF(全2話)
何通も送られてくるスーパーマン宛のお手紙に目を通すクラーク。その中の一枚に目が止まる。
「すーぱーまん。僕の町に来て、かいぶつをとめてください」
翌日、くだんの町にやって来たスーパーマンはひとりのいじめられっ子を救う。
虐められていた少年。どうやら彼が手紙をくれた少年、テオらしい。
いじめっ子たちが君の言っていた“怪物”かと尋ねるスーパーマン。
しかしテオは否定する。テオのいう怪物の正体は…。
「僕があなたに手紙を書いたのは、あなたに町を守って欲しかったからです。この街の人々を守って欲しかったんです。この、僕から」
テオこそが怪物の正体。
彼は人々を傷つけてしまう自分を厭い、これ以上生きていたくないと言う。
「お願い、殺して」
懇願されたスーパーマンは果たして…
絵がめちゃくちゃかわいいが、内容も終わりもそれなりにシビアな一作。
誰よりも強いスーパーマンが犯せない殺人という禁忌に踏み込み、彼に選択を迫る。
「僕はもう手遅れだから、いいんだ、ほかに方法はない。僕を殺してね。約束して!」
怪物の姿になりながらも叫ぶテオに、瞑目してから力強く
「約束する」
と答えるスーパーマン
その後なんとか少年に戻ったテオを優しく抱きしめてスーパーマンは囁く
「怪物を殺す事は約束したよ。子供を…じゃない」
スーパーマンはテオを救えるのか?
Adventures of superman Vol. 3
#31,32,33 THE DARK LANTERN(全3話)
宇宙のとある酒場で酒に溺れるグリーンランタンがいた。
ふとした会話の際に、地球のスーパーマンの話を耳にする。クリプトン星の生き残り。
それを聞いた途端、自暴自棄だったランタンの顔色は変わり、凄まじい勢いで地球に向けて飛び立つ。
地球に降り立ち、スーパーマンを目の当たりにしたランタンは、彼の前に跪き懇願する。
「私を殺してくれ、スーパーマン」
もちろん拒絶するスーパーマンだが、グリーンランタンはさらに強く迫る。
「いいや、君は私を殺さなければならない。私はかつてクリプトン星の守護を司るグリーンランタンだった。
君の故郷を守れず、君の同胞を死なせたのは私だ。
君には私を殺す権利がある。それこそが正義であり慈悲なのだ。
私を殺してくれ、スーパーマン」
なに勝手ほざいてんだこのグリランという感想が最初はよぎった一作。
クリプトンの最後を改めて聞かされて静かに泣き出すスプスがかわいそうだし、同胞への涙を零しながらも、「私はもう…スーパーマンだから…殺せないよ」と答えるスプスがぐう聖なので、その後逆ギレを始めるグリランに、何勝手ほざいてんだてめえという感想が再びよぎったり気持ちが忙しくなる。
しかしスーパーマンが本当に陽の存在だというのがわかる作品なのでぐう好きです。
「ランタン…僕の故郷のことは…君のせいじゃない…たとえ君の過ちだったとしても…
……僕は君を赦す」
みんなスプスに殺されたがったり救われたがったり、ちょっとスプスの気持ち考えて!って私の心のスプスモンペ蝙蝠が騒いだりもしますが、本当に尊いシリーズなのでおすすめです
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