天才か狂人か、いいえ科学者です「世にも奇妙な人体実験の歴史」

こんにちは、サトウ@mukashime)です。

麒麟が来ない代わりに独眼竜やってますね。政宗って自分のこと政宗っていうの?萌えキャラじゃん。


今日は「世にも奇妙な人体実験の歴史」です。

マッドサイエンティストの世界へ、ようこそ
性病、コレラ、放射線、毒ガス……。人類の危機を救った偉大な科学者たちは、己の身を犠牲にして、果敢すぎる人体実験に挑んでいた!自身も科学者である著者は、自らの理論を信じて自分の肉体で危険な実験を行い、今日の安全な医療や便利な乗り物の礎を築いた科学者たちのエピソードを、ユーモアたっぷりに紹介します。
解剖学の祖である十八世紀の医師ジョン・ハンターは、淋病患者の膿を自分の性器に塗りつけて淋病と梅毒の感染経路を検証しました。十九世紀の医師ウィリアム・マレルは、ニトログリセリンを舐めて昏倒しそうになりますが、血管拡張剤に似た効果があると直感。自己投与を続けて、狭心症の治療薬として確立するもとになりました。二十世紀、ジャック・ホールデンは潜水方法を確立するために自ら加圧室で急激な加圧・減圧の実験を繰り返し、鼓膜は破れ、歯の詰め物が爆発したといいます。
その他にも放射能、麻酔薬、コレラ、ペストなどの危険性の解明に、自らの肉体で挑んだマッド・サイエンティストたちの奇想天外な物語が満載。その勇気と無茶さに抱腹絶倒するうち、彼らの真の科学精神に目を開かされる好著です。

解説・仲野徹


人体実験というとナチスドイツや731部隊あたりを想起し、負の歴史を語る本かな?と思いがちなのですが、そういうのを期待して読むといい意味で肩透かしを食らうかもしれません。

この本に出てくる人体実験は、全部科学者が自分で自分にやっているので、笑えないのに笑えてしまう、どうしてそこまでやるんだと感心してしまいます。


どの人体実験も今知れば「そんなことしないだろ!危ない!」と驚愕するものばかりですが、逆を返せばその「危険」を我々が知っているのは、彼らのような人が体を張ってその謎を解明したからなのかなと思ったり。


ところで、「麻酔」についての章でこんな記述があります。


麻酔を使った手術が大半の外科医に歓迎され、広まってきていた1800年代、それでも出産時の麻酔の使用については、医者から否定的な意見が多かったそうです。

ある男性医師は「痛みは母体の安全を、無痛は母体の破滅を意味する」と主張し、またある男性医師は「陣痛と分娩力の間には、必要で有益な関係が存在する」と公言して分娩に関わる麻酔反対論を支持したんだそう。うるせえならお前も分娩しろ

ちなみに後者の医者は「女性の頭は愛を入れるには十分だが、理性を容れるには小さすぎる」とも言ったそうだ。お前もう婦人科やめろ

しかし実際、1800年代は「麻酔」としてクロロホルムを使用しており、母体への安全は保証されているとは言い難いものだったので、反対派のおかげで結果的に死なずにすんだ妊婦も多かったかも知れません。

でも「痛み」がなきゃ出産じゃないっていうのはやっぱり違うと思いますわ。

医学も発展し、無痛分娩のメリットデメリットも昔に比べてはっきりしていますし、「お腹を痛めて産まないと愛がない」とかいう、一部で根強く残っている根性論みたいなのは、もうなくなってもいいと思うんですよね。

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この記事を書いた人

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